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アーキテック新社屋

株式会社アーキテックは、鉄筋を自動で積算させるシステム「鉄之助」の開発、サポートをおこなっている会社です。
このような業種ゆえ、新社屋の計画は、構造躯体すべてに鉄筋が使われている鉄筋コンクリート造が必須条件でした。
その他の諸条件としては、従業員及び来客用の24台分の駐車スペースの確保、ガラスを多用すること、
コンクリートスラブの水平ラインが最大限に協調された外観、従業員のデスク毎に足元で空調の風量を調整できることなどでした。

求められた諸要空間を満たしながら、敷地面積205坪の中に24台分の駐車スペースを確保することは容易ではなく、
建築物の地上階の計画においては、極力、柱や壁を少なくして駐車台数確保の妨げにならない構造計画が必要だと考えました。
ラーメン構造は施主の求める意匠を叶えるには不向きだし、一般的な壁式構造は壁量がある程度必要になるため、建築物の地上階における駐車台数はかなり制約を受けてしまいます。
そこで、本計画では無柱空間に近い状態を可能にする中空スラブ(フラットスラブ)構造を採用し、地上階に柱の無いピロティ空間を形成しました。
柱型や梁型が見えてこない中空スラブの特徴が施主の求める諸条件にもフィットして、意匠、設備ともに良い方向性がうまれました。

オフィス空間が広がる2階の東西面を総ガラス張りとし、西面(ガラスh=2700)は熱線反射ガラス12mmどうしの合わせガラス、
東面(ガラスh=3300)は熱線反射ガラス12mm+強化ガラス19mmの合わせガラスを採用し、
さらに、アルミが溶着された遮熱率63%のレースカーテンを吊るして一層の効果を期待しました。

程よく自然光が反射する遮熱カーテンは、東西の外観ほぼ全面を覆ったガラスの向こう側で綺麗なヒダをつくって揺らめき、
無気質な外観を少し和らげながら、街の様相や季節の移ろいをガラス映りこませています。

Information
  • 用途:事務所
  • 竣工年月:2016年11月
  • 構造:鉄筋コンクリート造
  • 敷地面積:681.23㎡
  • 建築面積:283.79 ㎡
  • 延床面積:296.83 ㎡
  • 構造設計:オーノJAPAN
  • 施工業者:日本海建興株式会社
  • 撮影:新澤一平